little man note,

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『ニンジャリアン』

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(グレイドン・クラーク監督/1979/アメリカ)

海外でリイシューされた2Kマスター版を持っているのだが、日本語訳で観たいと思いDVD版も買ってしまった。本当はVHS版が欲しいのだが、つまり、それほど好きな映画ということだ。『マーターズ』のパスカル・ロジェも好きらしい。

かねてからニンジャ映画とSF映画が好きな自分にとって、『ニンジャリアン』は素晴らしい邂逅を果たした作品と言える。とはいえ、原題は『WITHOUT WARNING』。『ニンジャリアン』という邦題を考えたのは鶴田法男氏だという。

ボサーっと突っ立った宇宙人が突然、手裏剣みたいな形をした吸血生物を投げてくる。だから、ニンジャリアン。人間の想像力はすごい。いや、今の「すごい」は鶴田氏だけでなく「宇宙人が手裏剣みたいな生き物を投げる」というのを考えた人物がこの世界にいる、ということに対する「すごい」でもある。その感嘆をするためだけに、この映画を観る価値はある。

そもそも、なぜ血を吸う必要があるのかがよくわからない。人間を食糧にしているようだが、それにしてもあまりにも効率が悪い。突拍子のないシチュエーションが、説明を“WITHOUT”にしたまま続いていく。

海外のリイシュー版を見た時、「手裏剣型吸血生物、めちゃくちゃヒモで飛ばされてるな」と思ったのだが、DVD版でも普通にヒモが丸見えだった。リマスターの影響ではなかったようだ。ただ2Kマスターの方が鮮明で、変なシーンがもっと変に見えて面白い。こんなシーン(を撮影する状況)が世界に存在していたと想像を巡らせるだけで、なぜか感動してしまう。

余談だが、手裏剣型吸血生物をナイフで剥がすシーンを見るたび、ホタテの殻剥きを思い出す。

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