「恐怖と不安を煽るのは、偏見と差別を助長する」
「産経新聞の報道に対して団体『在日クルド人と共に』の方が声明を出していた」という話を耳にしたので調べたところ、それと思しきページを見つけた。
そこには、こう綴られている。
川口市で刺傷事件や病院前での混乱が起きたことは事実ですが、民族性と個別の事件を結び付け、恐怖と不安を煽るのは、偏見と差別を助長するものです。
当事者に対する取材もなく一方的な記事です。
「産経新聞」はweb記事で7月30日、「川口市議会が国や県などに対して、一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書を可決した」と伝えている。そのタイトルが<れいわも賛成した川口市議会「クルド人」意見書 マスコミ報じず>というもので、まず「なぜここにれいわ新選組の名前を持ってくる必要があったのだろうか」とその意図を訝しむ。
また「マスコミ報じず」というフレーズも“伝えられていない真実がある”というようで、敵意や分断(つまり恐怖と不安)を煽っているように見える。というか、「マスコミ報じず」というフレーズをマスコミ側が使うのは、どうなんだろう。それを素直に受け止める、読み手側の感覚も理解に苦しむ。
“在日外国人の問題”というと、彼らの生活面での困難といった問題点ではなく、いつも治安の話に始終する。そのことに対して覚える違和感を私は大事にしたい。